一般皮膚科診療
general
アトピー性皮膚炎
■定義
アトピー性皮膚炎の定義は「6ヶ月以上かゆみを伴う皮膚炎を繰り返している、その症状はひじやひざの内側にでやすい。両親のどちらかにアレルギー素因をもっているひとがいる」です。
皮膚炎がでるとかゆい→掻いてしまうので皮膚が荒れる→より痒みが増す→余計に掻いてしまう→皮膚炎がさらに悪化→さらに掻いて悪化・・のという悪循環を繰り返してしまいます。
■原因
乾燥肌であったり、ハウスダストや花粉、動物のふけなどのアレルギーであったり、金属アレルギーであったりします。
ストレスでより悪化します。
■検査
問診などである程度わかることもありますが、精査をする必要性があると判断した場合は採血などの検査を行います(当院は乳児の採血はできません)。
場合によってはパッチテストなども行います。
■治療
原因がはっきりしている場合は原因を除去するのが一番です。
同時にかきむしってしまわないように痒い皮膚炎の治療を行います。
□基本は外用療法(塗り薬)です。
皮膚炎を抑えるためにはステロイド軟膏を使います。(ステロイド軟膏は皮膚科専門医の元で治療する分に関しては副作用はほとんどないものと思っていただいて結構です。どうしてもステロイド軟膏の使用期間が長すぎる場合は相談の上、代替えの治療を相談の上検討していきます)
□抗アレルギー剤の内服も検討します。これは、外用療法のみでは無意識に掻いてしまう場合は検討した方がいいと思います。
内服を併用することによって「かきむしることによる悪化」を抑えることができます。
幼児や子供のアトピー性皮膚炎の場合は「かいちゃだめ!」と叱ってもかきむしってしまいます。こんな時は内服を併用していただくと悪化を抑えながら(本人も悪化せずにすむし親御さんのストレスも減ります)飲んでいただくと治療がスムーズになります。
□ステロイド軟膏中止のタイミングも重要です。「治療中はよくなるけど通院しなくなったらすぐに悪化した」という方は「治りかけで軟膏を中止にしてしまっている」ことが多いように思います。
最初のうちは1週間単位での診察になることもありますがその間に、「よくなったらよくなったでステロイド軟膏の中止にするタイミング」「よくならなかったらよくならなかったでなぜよくならなかったかを一緒に考える必要がある」などとアトピー性皮膚炎の治療方法などの理解を深めながら相談しながら治療していきましょう。
皮膚炎がひいたらいったんステロイド軟膏の使用を中止し、治ったばかりの痛んだ皮膚のバリア機能の修復のための保湿剤への切り替えを行います。
□保湿剤の治療だけでいい肌をキープできるならそのまま保湿剤の治療を継続します(乾燥肌によるアトピー性皮膚炎はこれでコントロールができる可能性が高いです)
保湿剤のみの肌のメンテナンスケアでは皮膚炎を繰り返す場合は「プロアクティブ療法」を行います。プロアクティブ療法とは・・皮膚炎の症状がいったん引いたようにみえても実は皮膚の深いところに炎症が残っているため再燃が早い。だから、いったん肌がきれいになったようにみえたとしてもステロイド軟膏を急にやめずに使用回数を減らしながら皮膚の奥深くの皮膚炎をしっかりと取り除いてから保湿剤に変更するというやりかたです。
これはアトピー性皮膚炎のガイドラインにのっているやり方で最近はこの方法が主流の治療方法です。
□基本的な治療はステロイド軟膏と抗アレルギー剤、改善したら保湿剤でいい肌を維持していく・・ですがどうしてもこの治療のみでは改善が得られない場合は・・
症状に合わせて漢方薬(保険適応)を検討することもあります。
□週に1~2回の通院が可能な方は紫外線療法(保険適応)を検討します。当院には全身型紫外線療法(ダブリン)、局所紫外線療法(エキシマライト)がありますので症状に合わせて使っていくのもいいと思います。
□上記の治療でも改善が得られない場合は免疫抑制剤(シクロフォスファミド)の内服(保険適応)も検討します。
□上記の治療でも改善が得られない場合は・・生物製剤(デュピクセント、イブグリース、リンヴォックなど)(保険適応)を検討します。
これらの薬剤の登場によってアトピー性皮膚炎は「治る疾患」になりました。
生物製剤は治療効果がとても高いのですが高額医療に相当しますので医療費が高くつきますが「治療になかなか反応しない場合」は検討していきましょう。
Q&A
Q:ステロイドって怖い薬と聞いたのですが使っても大丈夫でしょうか?
A:「ステロイド」は毎朝、腎臓の横の「副腎」という臓器から出るホルモンです。毎朝ステロイドホルモンが分泌されるから一日頑張れるのです。ある意味「やる気出してくれるホルモン」なのです。赤ちゃんもみんな毎朝分泌されています。そんな成分ですので決して怖いものではありません。怖いイメージはどちらかというと飲むステロイドのことかなとおもいます。飲む方のステロイドはとてもデリケートです(アトピー性皮膚炎の治療では滅多に使うこともありませんし、使うときには患者様ときっちり相談の上で開始しますのでご安心ください)。
ただし、ステロイドの塗り薬も間違った使い方をしていると「皮膚が薄くなった」「血管が目立つようになった」などの副作用がでることがありますので「副作用がでないように」上手に付き合っていきましょう。
Q:ステロイドに抵抗感があります。ステロイド軟膏を使わない治療はありますか?
A:当院ではまずはステロイド軟膏に抵抗感がある方には「正確なステロイドについての情報」をプリントで提供します。それをヨンでいただいた上で、それでも使いたくない方にはコレクチム軟膏®やモイゼルト軟膏®などのJAK阻害剤やプロトピック軟膏、ブイタマー軟膏などの「非ステロイド軟膏」で治療をすることも可能です。
症状に応じて紫外線療法を併用することもあります。(紫外線療法は保険適応で一回の治療費は1000円くらい)
Q:アトピー性皮膚炎は治らないのですか?
A:最近は生物製剤(注射製剤や内服薬もあります)というジャンルの治療方法が登場してきたので「治る疾患」になりつつあるというように理解していただいたほうがいいかもしれません。全員が生物製剤の適応ではありません。既存の治療をいろいろ試してもどうしても改善が得られない場合は検討する必要性があります。相談の上で検討していきましょう。
Q:治療中はよくなるけどやめたらすぐに症状が出てくるんですがどうしたらいいですか?
A:これは下記の4つの原因のどれか、あるいは複数該当の可能性を考える必要性があります。
① 医師が処方した薬が弱くてそもそも治らなかった場合(医師側の問題)
② 適切な塗り薬をもらったのに「痒いときだけ塗っていてきっちり1日2回塗っていなかった(少しましになったら塗るのをサボっていた)」→これではよくなったり悪くなったりを繰り返すだけでなかなか良くなりません。塗るときはきっちりと医師の指示通り塗った方がいいですね。
③ きちんと塗っていても無意識下でかきむしっている場合(かきむしる行為=皮膚を爪で破壊する行為)はむしろ悪化していくことが多いです。かゆみのコントロールができない場合は抗アレルギー剤の内服(かゆみ止め効果を期待)を検討しましょう。
④ そもそも皮膚炎ではなく「水虫菌の感染」や「毛細血管拡張症」などそもそも皮膚炎ではない=治療方針が違う(医師側の問題)
上記のどれかに当てはまればそこを改善することによって「かゆみのない日々」「かゆみのストレスから解放される幸せ」を感じれるようになれるはずです。
まとめ
アトピー性皮膚炎は原因を除去しながら、かゆみのコントロールをしながら、落ち着いたらスキンケアをして痛んだ皮膚のバリアの再生を促しながら、かゆみの原因になり得る過剰な糖分摂取(ドーナツやアイスやチョコレートなど)や睡眠不足などの解消をしながらといったトータルでの治療が必要です。医師のアドバイスに耳を傾けながらできる限りのご自身の努力が必要な疾患です。頑張れば結果が出ますので頑張って病気の理解と治療の実行と環境の整備を行っていきましょう。
尋常性乾癬
乾癬は「かんせん」と読みますが人にうつる病気ではありません
現時点では原因がよくわかっていない疾患です(免疫の異常ということはわかっています)
戦後、日本人の乾癬患者が急増しています(欧米諸国はもともと多い)
完治が難しい疾患の一つではありますが最近は治療法が増え症状を抑えることが可能になってきています
乾癬は皮膚にしか症状がないように見えても実は皮膚だけの炎症だけではなく全身性の炎症性疾患(心筋梗塞・脳卒中のリスクが高い・リウマチのような関節症状が出てくることもある)なのです
乾癬の治療
□塗り薬
乾癬の基本治療としては塗り薬になります。塗り薬ドボベット軟膏、ドボベットフォーム(ステロイドとビタミンD製剤の合剤)のみの治療でもきっちり塗れば4週間で症状の75%が改善するというデータがあります。
2025年度からブイタマークリーム®という塗り薬が処方できるようになりました。ステロイドは入っていないにもかかわらず(3ヵ月くらいが目安になりますが)根気よく続けるとかなり改善してきます(院長の個人的な印象ですが効く人にはすごく効くが効かない人には微妙という感じです)
。
□紫外線療法
塗り薬のみの治療で改善がいまいちな場合は週1~2回のナローバンドUVB紫外線療法も有効です(金額は1回の照射で3割負担の方で1,000円程度)。
当院には狭い範囲だけに充てることのできるエキシマライトと、全身に照射のできるダブリンという紫外線治療器がありますので症状に応じて治療していただけます。
□範囲が広くなかなか丁寧にきっちり塗ることが難しい場合は外用療法+内服療法も検討していきます。
□内服療法
・ネオーラル®:免疫抑制剤です(実際は心配になるほど免役は落ちませんのであまり心配はいりません)。比較的安価で治療効果も高いです。
・オテズラ®:免疫の調整を行い全身の炎症傾向を穏やかに抑制し、乾癬による炎症を起こしにくくしてくれます。副作用は内服初期に下痢・嘔気・頭痛が出ることがあります。
オテズラ®の特徴は
・効果がではじめるのがゆっくりだが副作用が少ない
・全身の(心臓や脳や関節への)炎症も抑え将来の心臓病や脳卒中などのリスクの軽減に期待できる
※オテズラの3割負担の金額の目安 最初はスターターパック(2週間)があり3割負担の方で6800円程度 以降の1カ月分で16000円台
・チガソン®:異常に角化・肥厚した皮膚をめくれやすくし正常な皮膚が再生できるように促す薬です(手や口唇の皮膚がめくれる症状がでてきます。催奇形性のこともあり妊婦さんは飲めません)
以上の内服薬で治療しても改善が少なければ生物製剤になります。
生物製剤は乾癬が起こす炎症をダイレクトに遮断し免疫を抑えます(効果が高いですが月額窓口負担が4万から5万前後と高額になります)。
他にもメソトレキセートなどの内服療法はありますが副作用が強くお勧めしていません。
生物製剤などの治療は大学病院では可能です。
乾癬治療のまとめ
□症状の範囲がせまく日常生活でそこまで苦痛を感じていない方は塗り薬で治療しましょう。
□軟膏を塗っているがさらに効果を上げたいという方は、通院が週に1~2回が可能な方は紫外線療法を追加しましょう。
□塗り薬を塗っているが範囲が広く毎日の軟膏処置が苦痛で辛いという方は内服療法の追加を検討しましょう。
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
自身の皮膚から分泌された皮脂によるかぶれです
軟膏でいったんは治るが再燃を繰り返す疾患(原因を解決しましょう)
多くは皮脂の多い頭、顔(小鼻周辺・髪の毛の生え際・Tゾーンなど)、耳などに出来ます。
赤くて皮膚がかさかさしてきます。繰り返し起こしていることが多く、以前から「ふけが多い」方はこの疾患であることが多いです。
皮脂がにじみ出ている場合はよくその場所を洗うべきです。患部を水だけで洗うのではなく、石鹸(またはシャンプー)を使ってよく洗い、皮脂を十分とった後で外用剤を薄く塗る必要があります。
■治療
赤くなっている場合はステロイド軟膏で治療します。ステロイドの塗り薬はあくまでも、皮脂による炎症反応を抑えるものですから、決して根本的に治している訳ではありません。大切なことは皮脂の分泌を抑えてしまうことにあります。ちゃんと毎日洗っているのですが繰り返してしまうときの治療法のひとつとしてビタミンB剤の内服があります。ビタミンBは皮脂の分泌を調整すると言われています。
■経過
この疾患は良くなっても再燃を繰り返す疾患です。寝不足は悪化の原因になります(生活習慣の改善は重要です)。症状が出たらステロイド軟膏を塗りますが、良くなったらキッチリとやめるようにしましょう。繰り返す場合は予防する薬も検討していきます。
皮脂欠乏性湿疹(大人)
はじめに
年齢を重ねると皮脂の分泌量が減ってくるため乾燥しやすいので皮膚炎が出やすい
例年とおりなら11月ころからゴールデンウィークころまで膝下、背中が特に痒くなりやすい
調子のいい夏も保湿をしておくと肌荒れの予防にもなるし冬の乾燥のかゆみを予防できる可能性が高くなる
市販の保湿剤は保湿効果が弱いため可能ならば医学的データのとれているヒルドイドクリームがおすすめ
皮脂欠乏性湿疹ってどんな病気?
■皮膚の一番表面にある角質層は普段、皮膚が作り出す保湿成分(セラミドなど)により、体内の水分を閉じこめて一定の潤いを保っています。しかし、年をとってくると、皮脂や保湿成分を作り出す力が弱まってきます。冬に空気が乾燥したりするとなおさら角質層の潤いが減少し、乾燥してきます。皮膚はかさかさと乾いて粉をふいたようになり(乾皮症)、ひどくなってくるとかゆみや赤い皮疹が出現します(皮脂欠乏性湿疹)。秋から始まり冬から春にかけて特に悪化し、夏には少々楽になります。
どんな場所に出るの?どんな人にでやすいの?
■下腿伸側が最も多く、ひどくなると腰、背部、上腕伸側にも広がってきます。
若い世代でもアトピー素因など遺伝的に乾燥肌の人や、過剰な清潔志向のため頻回に入浴したり、ナイロンタオルでごしごし擦って皮脂を落としすぎたりする人は乾燥肌になります。
腎不全、腎透析、花粉症に随伴して発症することもあります。
■治療
□湿疹化した場合は湿疹のところに症状に合わせた強さのステロイド軟膏の外用を塗布します。湿疹が軽快すればステロイド軟膏の外用はいったん中止し保湿剤のみに切り替えます。
□痒みがひどい場合にはかゆみ止めの抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤の内服を併用します。
□場合によっては乾燥肌に効く漢方薬を処方することもあります。
Q&A
Q:毎年寒くなってくると膝下が荒れてかゆみが出ます。腰や背中もかゆくなってきます。アトピーですか?
A:年中出ていない時点でアトピー性皮膚炎ではないと思われます。冬になると空気が乾燥して皮膚も乾燥して荒れやすくなります。肌が荒れたままにされていると皮膚炎をおこして痒くなってしまうのです。
「虫歯にならないように歯磨きをする」ように「乾燥による皮膚炎が出ないように普段から保湿剤を塗っておく」ことが重要です。
Q:お風呂は毎日入っていいですか?
A:毎日入浴してもかまいませんが、毎日タオルでゴシゴシこすることはよくありません。冬季はタオルを使っての洗浄のペースを落とした方がいいでしょう(普段毎日タオルを使っている人は隔日にしたりとか)。
Q:皮膚炎が治ってかゆみはないのですが保湿剤は必要ですか?
A:必要です。乾燥しやすい冬季は特に普段からの保湿のケアが重要です。
Q:肌着の素材はやはり綿素材ですか?
A:肌着は基本綿素材がいいです。余分なかゆみを誘発しますので化繊の肌着、ナイロンストッキング、ちくちく、けばだった衣類は避けましょう。首と脇腹にあるタグは極力とっておきましょう。
Q:体を洗うときに石鹸は使っていいですか?
A:ボディソープは洗浄力が強いものが多いように思います。固形石鹸で洗うようにしましょう。手でよく泡立てて体に塗り、しっかり洗い流します。ぬるぬる成分(界面活性剤)はしっかり流しましょう。
Q:保湿剤はかゆくないときは塗らなくてもいいですか?
A:できれば年中保湿をしていただきたいのですが最低限、乾燥しやすい11月から4月いっぱいまでは続けていきましょう。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
掌蹠膿疱症は「掌(てのひら)」や「蹠(足底)」に「膿疱(膿をもった水疱)」ができるという病気です
汗疱性湿疹という汗の水疱の湿疹や水虫と紛らわしい疾患です
症状が改善したり悪化したりを繰り返しおこし長い経過をたどる疾患です
■原因
□皮膚のアレルギーと考えられています。体の中のどこか(特に扁桃腺)に何らかの炎症があってその部位にリンパ球が集まりこれを認識してしまうことから起こるといわれています。そのため、炎症を起こしている組織に似た組織である「掌(てのひら)」や「蹠(足底)」が誤って攻撃されるために起こるといわれています。攻撃された結果、膿疱が出現してきますが決して細菌が感染して起こってきたわけではありません。他の方にうつったりもしません。
□よくある原因の1つが慢性扁桃炎です(耳鼻科受診の必要性)。他には虫歯や歯周病、関節炎、慢性虫垂炎、慢性胆嚢炎などの炎症性疾患があります。最近は歯の治療に使う金属のアレルギーが 掌蹠膿疱症と同様の症状をきたすことがあるといわれています。(当院でも金属パッチテストで金属アレルギーがあるかどうかを測定できます)
■治療
□症状の範囲がせまく日常生活でそこまで苦痛を感じていない方は塗り薬で治療しましょう。
□軟膏のみで効果が少ない場合は漢方薬を追加したりビオチン内服を追加します。
□さらに効果を上げたいという方は、通院が週に1~2回が可能な方は紫外線療法(エキシマライト)を追加します(金額は1回の照射で3割負担の方で1,000円程度)。
□塗り薬を塗っているが範囲が広く毎日の軟膏処置が苦痛で辛いという方は内服療法(オテズラ®)の追加を検討しましょう。
□通院が可能な方は紫外線療法(エキシマライト)も検討していきましょう。塗り薬や内服薬は継続しながら照射していくと改善が早いです。
■生活習慣の改善
□喫煙している人は禁煙。
□歯周病ケア(口腔ケア):最近は認知症や体の感染症のほとんどが何らかの形で口腔内の菌が関与していることがわかってきています。大学病院などにいくと外科などの手術をする科の外来の前に「手術前には口腔ケアをしてから手術に臨んでください」というポスターをみたことはありませんか?当院で取り扱いしております次亜塩素酸水「POIC(ポイック)ウォーター」は口腔内の雑菌のバイオフィルムを破壊し口腔粘膜の悪玉菌も殺菌できますので歯周病治療にはかなり有効な手段です(リステ〇ンでは口腔内の清涼感は得られますがバイオフィルムは壊せません)。
白斑
尋常性白斑は、部分的に皮膚の色素を作る細胞(メラノサイト)が免疫細胞の勘違いにより攻撃された(自己免疫)結果、少なくなり色素が抜けてしまった状態になっています。
■検査
白斑を繰り返す場合、あるいはどんどん広がってくる場合は血液検査を行い、自己免疫疾患や甲状腺機能異常などの基礎疾患がないかどうかを調べます。もし異常があれば専門の病院で治療が必要になることもあります。
採血上、なにも異常がみつからなかった場合は白斑の治療のみを行っていきます
■治療
□まずは免疫細胞による攻撃をおとなしくさせるために2~3か月はステロイド軟膏などの治療を行います。2~3か月の軟膏治療で症状が改善しない、あるいは拡大が止まらない場合はナローバンドUVB療法(エキシマライト)を併用しています。
□ナローバンドUVB療法を追加することにより、現在のステロイド軟膏の量を減らすメリットもあります。ナローバンドUVB療法の特長として、一旦皮膚の症状が消失した後も、良い状態の皮膚が長く続くことが期待できます。ただし、はじめのうちは可能なら1週間に2~3回の照射が有効です(現実的にはお仕事をなさっている方は週に2回の照射は難しいと思います。1回の照射でも照射した方がいいと思います)。当院には最新型のJMEC社製のエキシマライトがあります。エキシマライトは照射時間が数秒と短いですが効果が高い治療器です。
当院では7時までの診療を行っていますので通勤帰りにもご活用いただけます(土曜日の午後の処置も可能です)。
□どの治療にも反応しなかった場合
自前のメラニンが再生してくれることが一番ベストなのですがなかなか治療に反応してくれない場合や通院が難しい方もおられると思います。その場合は白斑部分を隠すためにメイクで目立たないようにすることも可能です。
タドレスと呼ばれる化粧品があります。白斑専用のメイクアップの化粧品になります。
じんましん
■じんましんの特徴
皮膚には異常がなく血管の中でヒスタミンが悪さをして血管が腫れている病気(塗り薬は効かない)
ほとんどが原因不明(子供は風邪ひき後に、大人はストレスが原因で出やすい傾向にあります)
症状が出なくなるまで飲み続ける必要がある(1週間でよくなることもあれば1年以上続くこともある)
■じんましんの症状
蚊に刺されたようなぷくっとふくれた紅斑や、地図状に浮き上がる皮疹(膨疹)が特徴です。
夕方から夜または明け方にかけてでやすいという特徴があります。
膨疹がでている間はとてもかゆく、掻いたところがみみずばれになるのも特徴です。しかし、じんましんは1日中でっぱなしということはなく、しばらくしたら(特に治療もしていなくても)自然に引いてしまうのも特徴です(勝手に引いただけで治ったわけではありません。しばらくしたらまた出ます)。
■じんましんの原因は
現代の医学をもってしてもじんましんの原因は大半が不明です。
採血しても原因が特定されづらい疾患ですが、多くの方が「寝不足」や「ストレスを感じている」ときに出やすいように思います。原因がわかれば除去していただくことが最優先になりますが、原因がわからない場合でも抗アレルギー剤を服用することでほとんどの場合症状をコントロールすることができます。
■じんましんの治療
原因・悪化因子がわかっておればまずは原因の除去・回避(寝不足によるストレスが原因と分かっている場合はしっかり睡眠をとる努力をする)と、ヒスタミンを抑える薬の内服となります。これらの薬はかゆみも同時に抑えてくれます。
Q:塗り薬はないのですか?
A:じんましんは皮膚に炎症があるわけではないので「皮膚炎ではない」ので「血管の中」でヒスタミンが悪さをしている疾患ですから治療は「血管の中で悪さをしているヒスタミンを抑える薬」を飲んで治すしかないのです。軟膏は効きません。
Q:今、じんましんがでてすごくかゆいのですが薬以外に方法はありますか?
A:飲み薬を飲んでも薬が効いてくるまで早くて1時間半から2時間と言われていますのでかゆみがつらいことがあります。この時にやってはいけないことは、「たたく」「掻く」、やってほしいことは「アイスノンで冷やす」です。冷やしている間は少しかゆみが緩和します。だからこそ、蕁麻疹が出たら1秒でも早めに薬を飲んでください。
Q:原因を知りたいので採血はできませんか?
A:結論から言うとほとんどの場合、採血しても異常は見つかりません。最近の皮膚科学会のじんましんのガイドラインにも採血は推奨しないとなっております。ただし、1年以上続く方で永らく採血をしていない人は採血をするのもいいかもしれません。
Q:じんましんはいつ治るんだろうか・・・?
A:「いつまで薬を飲み続けなくてはいけないんだろう?」「いつ治るの?」というご質問をよくいただきます。実際、慢性蕁麻疹は長期治療が必要なことが多いです。「いついつまでに治ります」と明確な答えはありませんが、こんなデータがあります。「慢性蕁麻疹は3年後には90%の人が治っている」「5年後には95%の人が治っている」。気休めかもしれませんがほとんどの方が治るということです。
Q:じんましんの出やすい傾向ってありますか?
A:院長の私も「じんましんの体質がある」ので時々出ます。
私のじんましんのでる条件は「寝不足とストレスが3週間続いた状態にじんましんがでる」です。原因がわかっていますのでじんましんが出る「条件がそろう前」に「条件を解消(寝不足の解消)」しているので最近はじんましんを克服できています。
私のように原因がはっきりわかっている場合は対処のしようもあるのですが原因がわからない場合はとりあえず出ないように内服でコントロールするしかないというのが現状です。
Q:じんましんが出ているときにのどの違和感を感じたのですが大丈夫ですか?
A:のどの違和感を感じたときは軽めのアナフィラキシー(ショック)の可能性があります。
極めて稀ですが、蕁麻疹が出ているときに喉の奥が抑えられているような息苦しさを感じたり、症状がきついときは血圧が下がったり、意識がなくなることがあります。アナフィラキシーショックと言われるもので、症状がいつもと違う、おかしいと感じたら救急車の出動を要請してください。
Q:アナフィラキシーショックを起こしたときに緊急でうつ注射があるときいたことがありますが処方してもらえますか?
A:以前からエピペン®という注射がありました。緊急時にうつと症状が早急に緩和してくれます。
最近は注射ではなく、ネフィー®という鼻に点鼻する(鼻で吸い込むタイプ)薬も出ましたのでご相談ください。
尋常性ざ瘡(ニキビ)
■10才ころから18歳くらいまでの思春期におおく出現します。
顔面、特に額から始まり、胸・背中にも出現します。
ホルモン・食事・生活習慣・ストレスなどの影響で悪化します。ひどい場合はクレーターのような痕が残ることがありますので積極的に治療してきましょう。
■皮脂腺から過剰に分泌された皮脂や汚れで毛穴が詰まる(白ニキビ)
↓
つまった毛穴に細菌感染が起こる(赤ニキビ)
↓
赤く化膿して膿がたまる
↓
膿がでてニキビ痕が残る
■保険の治療
□まずは塗り薬を塗っていきましょう。まずはデュアック(軽いならベピオ)(過酸化ベンゾイル系薬剤で古い角質を除去しながら炎症をとってくれます)を1か月塗ってみましょう。
□ひどい場合は抗生剤の内服をしていただくこともあります。
□漢方薬療法:膿を出しやすくする漢方など西洋の薬とは違う効果があります。便秘症が原因でのニキビの場合は「ニキビの漢方薬」ではなく「便秘症の漢方薬」を処方することもあります。塗り薬の補助薬として使います。
Q:洗顔は何回した方がいいですか?
A:1日2回の洗顔石鹸を使っての洗顔は必須です(思春期にきびの多くの方が夜しか洗顔せっけんを使っていない傾向です)
Q:薬をもらっている間は確かに治っては来るけど新しいニキビがでてきます・・
A:18歳以降のニキビ(大人ニキビ)の場合、かならず原因(寝不足やストレス、胃腸が荒れている、あるいは女性ホルモンの影響など)があります。これらの原因を塗り薬などの治療と同時に改善していただくと症状が早く安定しやすいです。逆にこの原因(寝不足など)の除去ができない場合は薬が切れると早期にニキビが再燃してしまいます。もちろん、すぐに環境の改善は難しいでしょうからいったん治ってからも出ないようにするための予防の薬を塗って「最近徐々にでにくくなってきた」と言っていただけるような環境を作っていきましょう。
Q:食べもので気をつけたほうがいいものはありますか?
A:食事もとても重要な要素です。偏食しないようにしましょう。甘いもの(糖分の多いチョコレートや菓子類)、脂っこい食事(特にポテトチップス)は控えたほうがいいです。和食は胃腸への負担が少なくお勧めです。食品添加物の多い弁当などは極力控えましょう。
Q:よくない夕食の時間は?
A:就寝は基本的には12時には寝つけるよう努力してください。そのうえで就寝時刻の3時間前には夕食は済ましておいてください。胃に負担がかかって口の周りにニキビができやすくなります。
Q:ニキビ痕の赤みは治らないのですか?
A:治ります。赤みがひくまで1年から1年半と経過が長いので治らないように感じてしまう方もいらっしゃいます。治る過程で他にもニキビができて、それが治ったときにまた赤みが出てしまうのでいつまでも赤みがひかないように感じてしまう方もおられます。ですから、(ニキビを繰り返してお困りの方は)症状が落ち着いても新しいニキビが少しでも出にくくなるように予防的に塗り薬を塗っていく必要があります。
もちろん、ニキビ痕の赤みを軽減させるレーザーもありますが「ニキビ痕の赤みは時間はかかるが必ずきえて自然に治ってしまうこと」を考えると不要ではないかと考えております。少しでも早く赤みを改善させたい方は遠慮なくご相談ください。
■保険外の治療法
□ケミカルピーリング
□スピロノラクトン内服
女性の難治性ニキビに有効
男性ホルモンを抑え、重度のニキビを改善
スピロノラクトンは、保険治療・保険外治療を含めて種々のニキビ治療の中でもっとも効果的な治療薬の一つです。
スピロノラクトンはもともと高血圧の治療に使われる利尿剤の一種なので安全性・有効性が確立されている薬です。利尿剤は体から余分な水分を排出する薬ですが、スピロノラクトンはこれ以外に実は男性ホルモンを遮断する作用もあるのです。ニキビの原因となる皮脂の分泌や排出の異常には男性ホルモンが大きく影響しているため、スピロノラクトンを内服することで原因である男性ホルモンをブロックし、結果としてニキビを改善することができるのです。
■こんな方にお勧め
保険治療・保険外治療含めいろんな治療法を試したが改善しなかった
重症ニキビの方
どちらかというと皮脂が多い
■副作用はめったにありませんが妊娠中、または授乳中の方は飲めません。
スピロノラクトン 料金
50㎎ 1錠 100円 (税別)
Q:薬を飲む時に気を付けることはありますか?
A:万が一、不整脈、動悸、胸痛、全身倦怠感、脱力感、尿量減少、手足や顔のむくみ、頭痛などの症状が出現したら使用を中止し、当院にご相談ください。
Q:薬を飲み忘れた時はどうしたらいいですか?
A:気づいた時点で、できるだけ早く飲んでください。
ただし、食後1時間以上超過しているときは、その分は飲まずに、次の服用時間から1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
Q:利尿剤ですが、尿に行く回数は増えませんか?
A:尿量・尿に行く回数はほとんど増えることはありません。
Q:スピロノラクトンを内服するとなぜ良いのですか?
A:ニキビは皮脂量が増えることで出来たり、ストレスなどでさらに男性ホルモンが過剰になることで増加、悪化します。スピロノラクトンは男性ホルモンを抑えてニキビの改善をはかるものです。
Q:スピロノラクトン以外に治療はないのですか?
A:トレチノインという肌の新陳代謝を早めて、ニキビを改善してくれる塗る薬もあります。スピロノラクトンの内服、トレチノインの塗り薬でも改善がない場合は、イソトレチノインという内服薬もあります。
■イソトレチノイン内服
海外では重症ニキビの最も有効な治療法として30年以上前から使用されています
約20週間の内服をしたのち数年間ニキビが出にくくなるといわれている
イソトレチノインの効果
・皮脂の分泌を抑える
・ニキビ菌への抗菌作用
・ニキビ菌への免疫調整作用(炎症を抑える作用)
上記の3つの効果が優れているため重症のニキビにも効果があります。
海外では重症ニキビの基本薬として認識されていますが日本では厚生労働省の認可がおりていません(保険適応外治療)。
□イソトレチノインの飲み方
1日1回1錠を食後に内服(患者様の症状により調整します)
1クールは約24週間(約6カ月)になります。
※治療開始直後は一時的にニキビが悪化することもありますが、自己判断で内服を中止せず、継続していただければ内服開始後2~3か月で効果がでてきます。
検診
内服前に1回、内服開始2カ月後に採血を行います。それ以降は適宜採血を行っていきます。
飲めない方
妊娠中・授乳痛の方
うつ病などの精神疾患があると診断されている方
肝臓疾患を指摘されている方、中性脂肪・コレステロール値が高い方
15歳未満の成長期の方(身長が伸びている方)
イソトレチノインの副作用
イソトレチノインの重大な副作用の一つに妊娠中の女性に投与すると流産や胎児への奇形のリスクが増大する可能性が指摘されています。
初診料 3,000円
再診料 1,000円
イソトレチノイン 10㎎ 1錠 300円
イソトレチノイン 20㎎ 1錠 400円 (税別)
Q&A
Q:飲むタイミングは?
A:食直後に飲むと最も効果が出ます。
Q:中等症以上のニキビへの有効性はどれくらいですか?
A:98%以上の患者様が改善したというデータがあります。
Q:怖い薬ではないのですか?
A:医師の指示のもと、用法用量を守って内服していただければ特に問題はありません。イソトレチノインが日本で保険適応外(未認可)なのは、ニキビは身体的に不調をきたす病気ではないことから「疾病の治療目的」というよりは「美容目的」と解されることも多いため、特にイソトレチノインのような催奇形性等の重篤な副作用がある薬は認可されにくくなっています。
Q:イソトレチノインの内服以外の治療はありますか?
A:可能な限り当院ではニキビの治療は保険での治療を優先しております。
生活指導(これが一番大事)や保険治療で処方できるニキビ用の塗り薬(過酸化ベンゾイル、アダパレン、抗生剤)、飲み薬(抗生剤・漢方薬・ビタミン剤)で多くの方が改善されています。
考えられうる保険での治療をしても改善が難しい場合にスピロノラクトンの内服やイソトレチノインの内服・ケミカルピーリングなどの保険外治療を検討していきます。
Q:中等症以下のニキビの場合は処方してもらえないのでしょうか?
A:保険治療で改善がなく、再発を繰り返す方には患者様と相談の上、処方することもあります。その場合は飲んでいただくイソトレチノインは低用量で処方します。
Q:いったんよくなっても再発した場合は再度イソトレチノインを飲めますか?
A:5ヵ月から6カ月内服していただいた方は再発率がかなり下がりますが、生活習慣(寝不足・ストレスが多いなど)次第ではニキビの悪化が早期に起こることがあります。その場合は前回の内服終了後2カ月以上経過しておれば内服再開可能です。ご相談ください。
Q:何歳でも飲めますか?
A:15歳未満の成長期の方(身長が伸びている方)は身長が伸びなくなる可能性があるので飲めません。
18歳未満の方は初診時だけは保護者の方の同伴が必要です。
Q:1日20㎎を1錠で必ず改善しますか?
A:患者様の症状によっては増量が必要な方もおられます。症状と体重で薬の処方量が決まります。例えば体重が60Kgの患者様の場合推奨容量は0.5mg/Kgなので30mgとなります。ただし、ニキビの程度がひどく重症の場合は60mgを処方しないといけない可能性があります。
Q:6カ月で治りますか?
A:多くの方が1クール6カ月で改善します。改善度を見て内服薬の増量や、8カ月までの延長が必要になる場合もあります。
Q:飲み忘れた場合は?
A:飲み忘れた場合は次の食直後に飲むようにしてください。
1日完全に飲み忘れた場合は翌日に前日の分まで飲んではいけません。
1日2錠(朝夕)で内服されている方は朝飲み忘れた場合は、夕に2錠飲んでも構いません。
Q:ニキビ痕の赤みにも効きますか?
A:イソトレチノインはビタミンA誘導体ですので皮膚のターンオーバー(生え変わり)を促す効果があり、赤みが早く改善します。当院にはVビームレーザーという赤みを改善させるレーザーもありますので少しでも痕がきれいになるようにレーザーも検討していきます。
水虫
「足がかゆい」=「水虫」というイメージがありますがこれは間違った考え方です。
むしろ水虫は「かゆみはないが皮めくれがずっと続く」といった症状の方が多いです。
□水虫は白癬菌というカビがプール・温泉のバスマットなどを介して皮膚に感染をすることによって起こります。
□とりあえず「水虫かも?」と思われたらまずは「水虫なのか」「皮膚炎なのか」の判別をするために皮膚科を受診してください。
皮膚科であれば顕微鏡がありますので組織をとって顕微鏡で検査ができます。数分の検査で診断がつきます。
□水虫と診断されたら1日1回、風呂上りに水虫のお薬を塗るだけです。
Q:足の指の間がすごく赤くなってかゆくてジュクジュクしています。水虫ですか?
A:ジュクジュクしてかゆみがあるときはほとんどの場合が皮膚炎です。皮膚炎なのに水虫の薬を塗ると多くの場合はどんどん悪化します。その場合は決して市販薬の水虫薬などを塗らないようにしましょう。たいがい悪化します。早めに皮膚科を受診して確定診断をつけて適切な治療を受けましょう。
Q:以前も治療しましたがすぐに再燃してしまいます。いつ治るのでしょうか?
A:水虫の治療は、いつ治ったかどうかの判断は難しいため、長期に塗り続けるしかないのです。目安は最低3ヶ月、出来れば6ヶ月、それ以降も週に1度でいいので塗っていただくことをおすすめします。皮膚がめくれなくなってからも1ヶ月は長めに塗っていただいたほうが再発しにくいように思います。
Q:反対の足には症状(皮めくれ)はないのですがそこにも塗ったほうがいいですか?
A:基本的には塗らなくてもいいと思っています。怪しい症状がある場合は念のために塗っていただいてもいいのですが絶対必要ではないと考えています。心配な方はときどき気が向いたときに塗ってみてもいいかもしれませんね。
Q:最近爪の先端が分厚くなって白く濁ってきました。爪にうつったのでしょうか?
A:はい。おそらく爪白癬だと思われます。爪白癬は正確な診断後に爪水虫専用の治療をする必要性があります。塗り薬と飲み薬があります。相談の上で決めていきましょう。
Q:家族がいる場合に気を付けることはありますか?
A:バスマットやスリッパを介して感染をすることがありますので共有しないようにしましょう。
ヘルペス
口唇ヘルペス
口唇ヘルペスはどんな病気?
ヒト単純ヘルペスウィルスが原因で起こります
免疫力が下がっているときに何度でも再発を繰り返します(風邪ひいた後や寝不足の時)
数年に数回の発症の人も数年に1回の発症の人もいます
治療は?
放置していてもいつかは治りますが早めに薬を飲むと早く治ります
Q:顔は洗っていいですか?
A:問題ありません。ただし、水疱を潰したり、かさぶたをめくらないようにしましょう
。
Q:子供がいるのですがうつったりしませんか?
A:ほおずりしたりするのは控えましょう。水疱がつぶれているときは水疱の底にウィル
スがたくさんいますので水疱の中の汁がお子さんにつかないようにしましょう。
Q:ヘルペスがでてから1週間以上たってますが薬は効きますか?
A:ヘルペスの薬は飲み薬と塗り薬がありますがともに「ウィルスが増えるのを抑える薬
」ですので「ウィルスが増える時期にはよく効きます」が「1週間以上たってウィルスの
増殖期が終わっているときは効果が薄い」ように思います。早めの治療をお勧めします。
Q:ワクチンはありますか?
A:よく似た疾患に帯状疱疹があります。帯状疱疹にはワクチンがありますが、口唇ヘル
ペスにはありません。
Q:予防する方法はありますか?
A:あまりにも頻繁にヘルペスになる人はまずは生活習慣の見直しが必要です。12時に
は就寝し、7時間の睡眠時間を確保していただけたらでにくくなるはずです(←あくまで
理想です)
帯状疱疹(たいじょうほうしん)
帯状疱疹は免疫力が下がったときに出現するウィルス性疾患で痛みなどの後遺症が出ることがあり皮膚科専門医による診断と適切な治療が必要です。
子供のころにかかった水痘(みずぼうそう)のウィルスが免疫力が落ちたタイミングで再燃してきた病気です。
■治療
ウィルスが増えるのを抑える抗ウイルス剤を内服します。ウィルスが増殖する期間は7日間なので、お薬も7日間飲んでいただきます。
□顔や頭部に出現した帯状疱疹では点滴治療、場合によっては入院が必要になることもあります。目(ごろごろ痛い)や耳(聞こえにくい)に症状がでている場合は眼科や耳鼻科を受診していただく必要性があります。
□塗り薬は基本的には必要ありません。ウィルスによって弱ったところに細菌感染を予防する目的で抗生剤の塗り薬を処方する場合もあります。
Q:帯状疱疹かなと思ったら皮膚科受診で良かったのでしょうか?
A:おなじヘルペス系の疾患と紛らわしいこともあります。薬の飲む量も変わってきますので皮膚科専門医による正確な診断が必要です。当院には水疱を検査することにより帯状疱疹かそれ以外のヘルペスかを診断する検査が可能です。
Q:薬を7日間飲んだのですが皮疹は残っています。薬は続けなくて大丈夫なのでしょうか?
A:ウィルスが増殖する期間は7日間なので、お薬も7日間飲んでいただきます。では7日で完全に治っているかというと治っていません。なぜなら、ヘルペスの薬はあくまでもウィルスが増えるのを抑える薬であってウィルスを殺していく薬ではないからです。7日間きっちり飲んでいただいてもウィルスが増えないようにしただけであって、実際にウィルスを駆除するのは患者様自身の免疫細胞の仕事だからです。だいたい2週間くらいでかさぶたになってぽろぽろかさぶたがとれて治っていきます。
Q:入院は必要でしょうか?
A:昔は帯状疱疹と診断されたら「入院して点滴治療」が標準的な治療でした。最近は内服薬の治療効果が上がったため内服薬でも十分にいい結果が得られています。落ちた免疫力を少しでも上げるために意識して睡眠をとることは非常に重要です。
Q:わき腹が数日前からチクチク違和感を感じるようになりました。帯状疱疹かと思って様子をみていますがぶつぶつや水疱などの皮疹は出てきません。帯状疱疹なのでしょうか?
A:最近は明らかに帯状疱疹の症状なのにぶつぶつや水疱などの症状が出ない「皮疹の出ない帯状疱疹」の患者さんが増えています。この場合は治療が遅れると副作用のリスクが上がるので相談の上で見切り発進的に薬を飲んでいただきます。
Q:お風呂は入っていいですか?
A:症状の出ている部位にもよりますが、ウィルスによって弱っているところなので湯船につかると細菌感染を起こす可能性があります。ただし、帯状疱疹の起こりやすい冬季はとても寒いのでシャワーのみでは寒くてつらいと思います。私は積極的には湯船につかることはお勧めしていませんが冬季だけは湯船につかっていいのではないかとアドバイスをすることが多いです。ただし、湯船から出るときは念のため軽くシャワーで洗い流しておくことをお勧めしています。
Q:お風呂につかったら家族にうつりますか?
A:湯船のお湯を介して家族にうつることはほとんどないと考えています。水ぼうそう(水痘)にかかっていない小さなお子さんがいる場合は一緒にお風呂に入ると接触感染をおこしてしましますので気を付けてください。うつされたお子さんは水ぼうそうになります。
Q:いつからプールや温泉に行っていいですか?
A:すべてのかさぶたが自然に取れてなくなったら他人への感染力はなくなりますので問題ありません。
Q:後遺症の帯状疱疹関連痛(帯状疱疹後神経痛)ってなんですか?
A:帯状疱疹関連痛は帯状疱疹をおこした後に、傷んだ神経がいつまでもしくしく、ぴりぴり、場合によっては眠れないくらいの痛みが出ることをいいます。
Q:帯状疱疹関連痛(帯状疱疹後神経痛)はどんな人が出やすいですか?
A:治療が遅れれば遅れるほど・発症年齢が高ければ高いほど、後遺症として神経痛が発症しやすいといわれています。
Q:帯状疱疹関連痛(帯状疱疹後神経痛)にはどんな治療がありますか?
A:基本的には時間の経過と共に徐々に痛みは改善していきます。個人差がありますが痛みがきつくて眠れないような場合はロキソニンなどの消炎鎮痛剤を飲んでいただきます。そこまで痛みはないがチクチクピリピリして違和感が続いて不快感がありますという方はウィルスによって痛めつけられた神経を再生を促進するビタミン剤の内服をしていただきます。
かさぶたにさえなっておれば湯船につかると痛みが緩和しますので積極的に使っていただくことをお勧めします。
Q:帯状疱疹ワクチンはうってくれますか?
A:もちろん当院でも可能です。50歳以降に帯状疱疹の発症率が急激に上がります。50歳以降で帯状疱疹にかかったことのない方ならうてます。2種類のワクチンがあります。メリットデメリットがございますので相談の上、決めていきましょう。
Q:帯状疱疹ワクチンに補助金が出ると聞いたのですが全員ですか?
A:都道府県によっても変わりますが一部の方に補助金が出るようになりました。市町村から補助金の案内が来た方のみが補助金対象になります。
ほくろ・皮膚ガン検診
先天性のほくろ
生まれつき持っているほくろを先天性色素性母斑(せんてんせいしきそせいぼはん)と言います。放置しても問題ないことが多いですが、生涯のうちでガンになる可能性が数%あると言われています。
治療の第一選択肢は切除(オペ)です。切除ができないほど大きい場合はレーザー治療を行うという選択肢もあります。(状況により、大学病院をご紹介いたします)
後天性のほくろ
生後しばらくしてから出現するほくろのほとんどは良性ですが、ごくまれに悪性黒色腫(メラノーマ)であることがあります。
日本人は、手の平や足の裏のほくろにメラノーマが現れることが多いと言われています。当院では、まずダーモスコープという拡大鏡で良性か悪性かを見極めます。良性の場合の除去には、バイオパンチという筒状のメスでほくろをくりぬく方法(くりぬき法)、または炭酸ガスレーザーで焼く方法があります。いずれも15分程度の簡単な処置ですが、炭酸ガスレーザーは美容的観点を第一に行う施術のため、一回の治療で完全に除去できるとは限りません。また、時間が経つに従い再発することもあります。一方、くりぬき法はほとんど再発することがありません(保険適用)。気になるほくろがありましたら、お気軽にご相談ください。
皮膚がん検診
皮膚癌は決して多い疾患ではありません。
しかし、放置しておくと危険な皮膚癌も存在します。
一番危険な皮膚癌はメラノーマ(悪性黒色腫)です。
メラノーマを早期発見できれば5年生存率は90%くらいですが、発見が遅れると10%まで下がります。(発見が遅れた患者さんが10人いた場合、5年後に生きておられる方が10人中1人しかいないということです)。
日本人のメラノーマは手のひらや、足の裏、爪の中に出やすいといわれています。
手のひらの「ほくろ」とかがある場合は皮膚科専門医のいる皮膚科を受診して「ダーモスコープ」という拡大鏡を使って検診を受けてください(画像で判断するだけなので痛みはありません)。
メラノーマ以外にも有棘細胞癌、基底細胞癌、ボーエン病、パジェット病など様々な皮膚癌が存在します。
黒ければなんとなく一応皮膚科に診てもらおうとなると思うのですが、ボーエン病はただのシミにしか見えないこともありますし、パジェット病(乳房・股に多い)はただの「治りにくい皮膚炎」として診断されておられるケースがあります。
「薬を塗ったら治るがまたでる」という赤みは「ただの皮膚炎」で問題ないのですが、「強めの軟膏をもらっても全く赤みが引いてこない(しかも数か月にも及ぶ」というときは念のため上記疾患を疑ってもいいかもしれません。
この写真は「近所のクリニックで軟膏をもらって塗っているがなかなか改善しない、ひりひり痛みがある」と言って当院を受診されました。
検査をしたら「有棘細胞癌」でした。
この写真はいかがでしょうか?ぱっと見、しみでしょうか?
ダーモスコピーの所見です。拡大すると上記の写真の所見が得られました。基底細胞癌を疑い、生検したところやはり基底細胞癌でした。
患者様自身が「なんかおかしい…」という「第六感」が働いたときはご相談ください。
Q:足の裏にほくろができてきたのですが大丈夫ですか?
A:昔は生検といって麻酔をして腫瘍の一部を切り取って顕微鏡の検査に出して「悪性の細胞の有無」をチェックするしかありませんでした。最近は「ダーモスコープ」という機械が出現したことにより「診察時点ですでに癌の可能性が高いのか、少なくとも現時点では癌の可能性が低いのか」を診断できるようになりました。医師が皮膚癌を強く疑う場合は皮膚の生検が必要になります。
いぼ・老人性いぼ
加齢イボ・老人性イボ(脂漏性角化症)
顔を中心に茶色い少し膨らんだできものです
放置していると徐々に大きくなってきます
将来的に皮膚癌になる可能性は低いが見た目の問題が生じてきます
治療法としては
① 液体窒素療法
② 炭酸ガスレーザー
上記の2種類になります。
メリット・デメリットに関してまとめ
① 液体窒素療法:保険が効きます。大きさにもよりますが3~5回の処置が必要です。簡単な処置なので外来診察中にその場で処置をすることが可能です。最大のデメリットは数年たったら出てくる可能性があることです。
② 炭酸ガスレーザー:保険が効きません(自費治療になります)。レーザー外来で処置をさせていただきます。処置の後は軟膏とテープで傷のケアが必要になります。最大のメリットはとったところが再発することはまずありません(絶対ではありませんが今のところ当院の患者さんで再発をした人を見たことがありません)
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)治療回数1回
料金¥8800(税込み)
治療前
治療後
首の小さいいぼ
首にできる小さないぼは、皮膚の老化によるものです。腋や股にできることもあります。急速に大きくなることはありませんが、少しずつ大きくなったり増えていったりします。良性のため通常は放置しても問題になることはありませんが、美容的観点から治療を行うことも可能です。
当院での治療方法としては、液体窒素療法や切除を行っています。麻酔の必要もなく数分で終わる処置です。お気軽にご相談ください。
治療前
治療後
紫外線療法・生検
当院の紫外線療法は、ナローバンドUVB治療を導入しています。紫外線は発ガンや火傷に関与すると言われますが、ナローバンドUVBは有害な波長を取り除いているため、安全性が高い療法です。また、治療には保険が適用されます。
現在では乾癬をはじめ、アトピー性皮膚炎、白斑、掌蹠膿疱症、菌状息肉症などの治療に用いられています。従来の治療法に加えてナローバンドUVBを組み合わせることにより、内服薬やステロイド外用薬の使用量を減少させることが期待できます。アトピー性皮膚炎によるステロイドの使用量が増えてきた場合や、従来の治療法で悪化傾向にある場合は、治療方法の選択肢の1つとして検討する価値があります。ただし、治療開始時には週に2~3回の照射に通う必要があります。
生検の方法
生検では、検査部位を消毒後、局所麻酔を注射し皮膚の一部を切り取ります。病変の状態によりますが、2~5㎝大にくりぬくか、1.5㎝程度の紡錘形に切り取ります。その後の状態により、くりぬき法で1~2針、紡錘形で4~5針ほど縫合する場合があります。
検査直後は止血のため厚いガーゼを当て、強力なテープで患部を圧迫します。翌日、止血チェックと消毒のため来院していただくことがあります。約1週間後に傷の状態を確認、また縫合した場合は抜糸のため来院していただきます。
※検査部位により抜糸時期が異なる場合があります。
生検
皮膚生検は、皮膚の一部を切り取り、顕微鏡で細胞や組織の状態を詳しく調べる検査法です。
皮膚生検を行うことにより、肉眼では見えない組織の深部や血管の状態、病原体の有無、細胞の種類、良性・悪性の判別、病変の進行状態など治療や診断に必要な多くの情報が得られる重要な検査です。
約2週間で検査結果が出ます。その内容によって治療方針を決めていきます。必要により、大学病院などにご紹介することもあります。
小児における湿疹・皮膚炎
小児アトピー性皮膚炎
乳児期では2ヶ月以上、幼児期では6ヶ月以上持続する痒みを伴う湿疹が存在した時点で、アトピー性皮膚炎と診断されます。卵などの食物やハウスダストなどの吸入抗原など多数のアレルゲンがあるお子さんや、症状が強く治療に反応しにくい重症型の場合は、治療期間が長くなることがあります。アトピー性皮膚炎は、良くなったり、悪くなったりを繰り返すかゆみを伴う湿疹ですので、焦らず治療していくことが大切です。
最近は、新生児期から全身の保湿をすることによって5年後のアトピーの発症率が下がったというデータもあります。肌がきれいなお子さんであっても、この世に生まれて沐浴で胎脂を取り除いた瞬間から乾燥は始まっていると思ってスキンケアを開始してみてください。
あと、質のいい乳酸菌(善玉菌)を摂取することで、腸内細菌を善玉菌優位なり、アレルギー体質の改善につながったというデータもあります。まずは、ご相談ください。
乳児湿疹(脂漏性皮膚炎)
乳児湿疹は正確な病名ではありません。
乳児に出た湿疹ということなのですが、乳児に出る皮膚炎にも本来は名前があります。
新生児期から顔や頭や耳や首あたり(胸元あたりまで)に赤くなったり、カサカサ粉が吹いたり、ひどくなると黄色い浸出液が出たりかさぶたができたりします。
これは「脂漏性皮膚炎」といいます。
生まれた直後から出現しはじめて、大体1才頃には落ち着いてきます。
これは乳児の皮脂の分泌量が多くて起こる疾患と言われています。
原因は乳児自身が分泌した皮脂が自分の皮膚を刺激して炎症を起こしています。
しっかり洗浄することが大事です。
まずは皮膚炎を治すことが肝心ですので最初のうちは「赤ちゃんにも使える」ステロイド軟膏で治します。
とくに8カ月(1歳ころまで)くらいまでは繰り返すことが多いのでしっかりと皮脂を洗浄しながら治療していきます。
Q:乳児湿疹は本当は皮膚科でみてもらうのがいいですか?小児科ですか?
A:皮膚科です。皮膚炎の治療にはステロイド軟膏を使います。症状が軽い場合、かゆみを伴う場合、症状を繰り返す場合、同じ疾患でもいろんな症状があります。皮膚科では症状に合わせて適切な軟膏を選びながら予防も含めた生活習慣での改善点なども指導します。
Q:大泉門(赤ちゃんの頭部のやわらかいところ)が汁が出て一部がかさぶたみたいになってきています。
A:これも脂漏性皮膚炎です。大泉門のあたりはやわらかいので親御さんがすこしきっちり洗うのを控えてしまったときによく出ます。しっかり洗浄剤で洗ってあげてください。
Q:他の病院で水虫の薬を塗るように言われたのですが大丈夫でしょうか?
A:脂漏性皮膚炎はマラセチア菌という水虫菌の一種が関与して皮膚炎を繰り返していることが多いといわれていますのでニゾラールクリームという水虫薬を処方されることがあります。皮膚炎がひどく浸出液が出ている(汁が出ている)ような炎症がきついときに水虫の薬を塗ると刺激が強くて余計にあれることが多いからです。まずはステロイド軟膏で炎症をとる方が優先順位が高いのです。いったん落ち着いてからも再燃を繰り返す場合は当院でもニゾラールを処方することもあります。
皮脂欠乏性湿疹(子供)
体の皮膚炎に関しては皮脂欠乏性湿疹の可能性が高いです。
乳児や幼児は皮膚が薄いためバリア機能がよわくすぐに乾燥で荒れてしまいます。
最初はやや乾燥し始めて徐々にざらざらになってサメ肌のようになったり、赤いぶつぶつが出始めるようになります(赤い小さなぶつぶつはあせものこともあります)。
普段から保湿効果の高い保湿剤を塗っていただいていると多少予防できますが調子がいいからと言って保湿をさぼると再燃した・・という風に繰り返し起こることが多いです。
いったん皮膚炎を起こした場合は急いで保湿剤を塗っても治りません。
まずは皮膚炎の治療をして改善したら保湿剤でメンテナンスケアをしていきます。
「医学的データ上保湿効果が高いので保湿を続けるならこれ!」という保湿剤を保険内で処方します。
少しでもアトピー性皮膚炎への進展をさせたくない場合はできる限りスキンケアを頑張っていただけたらと思います。
Q:市販の保湿剤でもいいですか?
A:できれば保湿効果のある保湿剤を塗っていただきたいと思います。以前、私はドラッグストアに行って聞いたことのある保湿剤を数種類購入して保湿剤として使ったことがあります。残念な結果だったですがあまりしっとりしませんでした。量というよりは質の部分で物足りない印象でした。もちろん市販の保湿剤が全部0点というわけではありません。いろ色試していただいてお肌に合う保湿剤を使っていただけたらと思います。いい保湿剤がない、あるいはいろいろ使ったがいまいち予防効果に満足できなかった場合は当院にて保湿剤を処方します。当院にはセラミドローション(※)もありますので検討していただいてもいいかと思います
※セラミドは本来皮膚の中にあるます。これは皮膚の潤いを持たせるためにとても大事な有効成分です。乾燥肌の方や、アトピー性皮膚炎の方はもともとセラミドを作る能力が弱いため乾燥して荒れていくことが多いといわれています。
Q:うちの子は毎年冬になるとカサカサしてかゆがることが多いです。どうしたら予防できますか?
A:だいたい関西(奈良県)は11月ころから空気が乾燥し始めます。早い人は11月の後半には乾燥が始まりカサカサしてきます。可能なら10月後半には保湿を始めるといいと思います。
Q:年中乾燥して痒がっています。保湿剤は年中必要ですか?
A:はい。保湿をすべきと考えます。肌質というのはかなり個人差があります。保湿を一切しなくてもしっとりお肌の人もいますし、1日1回の保湿剤で十分しっとりする人もいますし、1日2回の保湿剤を塗っていてもしっとりせず荒れていく人もいます。もちろん、季節の乾燥の度合いにも影響を受けます。夏は湿度が高いので荒れにくいですが、冬季から春にかけては空気の乾燥の影響を受けますので荒れやすいです。肌質と相談しながら保湿をしていくのがいいと思います。
Q:乾燥肌とアトピー性皮膚炎は同じですか?
A:イコールではありませんが原因となりうります。乾燥肌の子供さんの一部の方が最終的にアトピー性皮膚炎になっていきます。その理由は乾燥肌で皮膚のバリアが弱っている→ハウスダストなどのアレルギー物質(抗原)が皮膚から侵入しやすい→(アレルギー体質がある人は)侵入してきた抗原を認識してアレルギー反応を起こす→皮膚炎をおこす→余計に荒れて皮膚のバリアが余計に壊れる・・といった経過でアトピー性皮膚炎になるリスクが高いということです。親御さんの許す限り乾燥肌のお子さんには保湿剤(ちゃんと保湿効果のある保湿剤)を塗って少しでもアトピー性皮膚炎への悪化を防いでいただくといいと思います。
伝染性膿痂疹(とびひ)
■主として夏に幼・小児がかかる皮膚の細菌感染です。自分の各所に次々に拡がったり、他人(兄弟など)にうつったりすることから「とびひ」とよばれます。
■擦り傷、あせも、虫刺され、アトピー性皮膚炎、鼻ほじりなどで軽微な傷を生じたところから発症しやすいです。傷に付着した細菌は高温多湿な環境で爆発的に増殖し、増殖した細菌の出す毒素によってジュクジュクに皮膚が溶けていきます。夏から秋の暑い時期によくでる傾向にあります。
治療
■細菌感染が病気の原因ですから、細菌を殺す抗生物質軟膏を塗りながら抗生物質の飲み薬を併用して5日くらいで一気に治すのがポイントです。
治療だけではなく、軟膏の処置の方法もとても重要です。そして生活環境も同時に整えないと何度でも繰り返す疾患です。
Q&A
Q:幼稚園や保育園には行ってもいいですか?
A:基本的にも問題ありません。ただし、腕や顔など露出部の場合は接触でお友達にうつしてしまうことがありますので必ず患部をガーゼで覆うようにしておれば問題ないと思います。ただし、園の方針などもございますので園の方針に従ってください。(真夏のとびひの場合、登園禁止にされたほうが結果的に自宅で涼しい・汗をかかない環境で治療できるので早く治ることが多いようにも思います)
Q:よく繰り返しているので再発予防は出来ませんか?
A:確かによく繰り返しているお子さんはいらっしゃいます。完全に予防はできませんが、傾向と対策はあります。肌の質にもよるのかもしれませんが、どちらかというと1.よく汗をかく 2.よく虫に刺される 3.かゆみのある皮膚炎がよくおこる こういったお子さんはとびひになりやすいようです。虫に刺されたら痒くて掻いてしまいますから・・・よく掻く子はとびひになりやすいのです。かゆみのある皮膚炎(虫刺されも含めて)が出てきたら早めの痒みの治療をして掻きむしって傷が出来ないようにするととびひが出来にくくなるように思います。
水いぼ
水いぼは、プールのビート板などを介して感染することの多いウィルス性の症状です。放置していても、いずれ免疫がつき自然に治癒することが多い病気です。また、数が少ない場合はピンセットでむしり取ってしまっても問題ありません。ただし、学校や水泳教室によっては、治癒するまでプールに入れない可能性があります。
無数にある場合の治療としては、漢方薬を処方しウィルスに対する免疫力を上げる方法があります。
乾燥肌のお子さんには特に伝染しやすい傾向がありますので、予防を兼ねたスキンケアがとても重要です。
いぼ(尋常性ゆうぜい)
イボウィルスの感染によっておこります
液体窒素療法というイボを凍らせる治療をおこないます
イボの数が多い場合は液体窒素療法と同時に免疫療法(ヨクイニンを飲んでいただくのも有効)がおすすめです
□液体窒素療法:マイナス196度の液体窒素という液体で、イボを凍らせて凍傷をおこし、細胞を破壊して治す方法です。イボに対する免疫を上げる効果もあります。
1~2週間に1回のペースで治療していきます。
治療期間ですが、数ヶ月はかかりますが「完全に跡形なく消える」まで根気よく治療を続けてください。
□ヨクイニン(漢方薬):イボウィルスに対する免疫を高めてくれます(免疫療法)。液体窒素の治療と並行して飲んでいただくことで免疫力を高め、中から治していきます。時間はかかりますがたくさんイボがあっても、ひとたび免疫を獲得すると一気になくなります。液体窒素の治療なしでヨクイニンのみの治療だと完治には相当な時間がかかります。
□オキサロール軟膏:液体窒素の痛みに耐えれない場合に皮膚の角質層(イボも角質の増殖です)をめくりとる目的で使います。この軟膏のみでの治療の場合は治療期間はとても長くなります。
□スピール膏:硬くなったイボや、液体窒素によってできたかさぶたが硬くなってきたときに1週間程度貼っていただくとふやけて削りやすくなります(削ってから液体窒素します)。
□Vビームレーザー:自費診療になりますが効果は高いです(ざっくりですが1回の照射で液体窒素療法の4回分くらいの効果)。照射のたびにかさぶたができます。かさぶたがとれたら再び照射できます(約2週間から1カ月に1回の照射ペースになります)。なかなか頻繁に通院が難しい人におすすめです(1回照射再診料込みで5000円)


