2017.10.24更新

~最近の帯状疱疹の状況~
近年、帯状疱疹の患者さんが増えてきています。
2014年10月から子供への水痘ワクチンの定期接種が始まりました。その結果、子供が水痘にかからなくなりました。これが、実は帯状疱疹の発症率の増加につながっているのです。

本来、子供が水痘になると同居中の家族は必然的に水痘ウィルスに曝露されます。この曝露により子供のころにかかった(何十年も前にかかった)水痘を忘れかけていた免疫が再び活性化されるのです。
言い換えると、水痘にかかる子供が減る→高齢者水痘の免疫が下がったままになる→帯状疱疹になりやすくなる・・・ということです。

~帯状疱疹後神経痛(後遺症)について~
帯状疱疹は治療後も後遺症としての神経痛が残って「痛みで寝れない」「いつもチクチクシクシクしていて不快」といった愁訴が出やすい疾患でもあります。

帯状疱疹は50歳以上で発症率があがります(70%が50歳以上)。
帯状疱疹は2週間ほどでよくなりますが、帯状疱疹の患者さんの20%の方が後遺症としての神経痛が残るのです。
この神経痛の痛みは「陣痛より痛い」と言われています。

~帯状疱疹ワクチン接種のすすめ~
この不快な神経痛の予防のためにワクチンがうてるようになりました。
ワクチンをうつことによって帯状疱疹に半数の方がかからなくなるのです。

30年の歴史があるので重大な副作用も報告されておりませんのでご安心して受けていただけます。

効果ですが1回のワクチン接種で約5年間は帯状疱疹を発症しにくくなります(絶対、発症しないわけではありません)。もし神経痛が発症しても痛みは60%軽減するというデータがあります。

~ワクチン接種を受けれない方~
妊娠中やステロイド内服、免疫抑制剤の内服中はワクチン接種ができませんのでご注意ください。インフルエンザワクチンのように製造過程で鶏の卵を使ってワクチンを作っておりませんので卵アレルギーの方でも接種可能です。

1回 7500円 (税抜き)
診察料 3240円

投稿者: 皮膚科 生駒熊本クリニック

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